※この記事はアフィリエイトを含みます。
★ふぁんぶっく9 の発売を受けて、記事を見直しました!
★★修正部分★★
修正前の記事では 第四部コミックス6第24話 を参考に、政変時の家系図を作成していました。
コレ ↓
つまり政変で殺された第二・第三王子の母親(傍系王族)を第一夫人として家系図を作っていたのです。
しかしふぁんぶっく9のQ&Aより、これまで第二夫人だと思っていたベルケシュトック出身の夫人が、第一夫人だったと判明。
そのため全体的に作り直さざるを得なくなりました。
これまでの家系図を参考にしてくださっていた方々、まことに申し訳ありません<( )>。
本好きの下剋上の記事が膨大になって読みにくくなったため、内容を少し分けて行こうと思います。
今回は王族の家系図を政変の推移とともに深掘りしてみました。
もともと第五部10~12の感想記事にあったものを、こちらに移動して加筆修正しています。
「ハンネローレの貴族院五年生」時点での家系図は、ネタバレになるので最後に置きますね。
- この記事は、書籍やふぁんぶっく、香月先生が活動報告やSNSで呟かれたことなど、情報源を辿れるものをもとに作成しています。
- 多少の偏見や私見を含みます。その場合はその旨コメントしています。
- 記事内の図はすべて筆者が作成したものです。
資料 政変の推移と王族家系図の変化
「ふぁんぶっく8」・「ふぁんぶっく9」で判明した情報、「ハンネローレの貴族院五年生」の情報を踏まえて、アダルジーザの離宮とのつながりを含む家系図を作りました。
第五部Ⅹ(10)時点での王族家系図
第五部Ⅹの時点では、王族の家系図はこのようになっていると思います(省略あり)。

それでは、政変によって王族がどのように変化した結果こうなったのかを見てみましょう。
政変前
● 政変前のツェント(第五部Ⅹ時点では先代ツェントです)の妻達。第一夫人から第三夫人までいました。
先代ツェントは、時の女神のお導きでフェルディナンドが離宮から出る許可を与えた重要人物です。

● 妻子+子の妻も含めるとこうなっていました。
● さらに、アダルジーザの離宮とフェルディナンドまで入れるとこうなります。
お気づきのように、ジェルヴァージオと当時の王子たちは異母兄弟、ジェルヴァージオとフェルディナンドは母方の叔父甥の関係になります。
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政変の推移と王族家系図の変化
言い換えると、政変の推移とともに家系図に故人が増えていく様子です…😔
(政変のきっかけ)魔術具グルトリスハイトの継承
ツェント・ナイグンハイト以降、次期王は魔術具のグルトリスハイトを継承することで確定するようになっていました。(第五部8より)
参考記事:
・魔術具なのでシュタープを通して持ち主の変更を行うことで継承することができ、「グルトリスハイト」と唱えればそれっぽい聖典が現れるすぐれもの。
・さらに、全属性でなくても最低限のツェントの業務ができるように作られている、とても都合の良い魔術具でした!
・しかしこの魔術具聖典には、「持ち主が死ぬと地下書庫の奥へ返る」という条件が付されていたのです。
・政変は、ナイグンハイトがそのことを次代へ伝えなかったことから起きた悲劇とも言えます。
ふぁんぶっく7・ふぁんぶっく8によると第一王子は人望がなかったらしく、ツェントは第二王子に魔術具聖典の継承を行いました。

1.第一王子が第二王子を殺害(①)ー政変の始まりー
ツェントには人望がないと判断されましたが、第一王子の母親や側近は大領地ベルケシュトック出身。
簡単に引き下がるわけにはいかず、王子の耳に「あなたこそがツェントになるべきです」とかなんとか吹き込みました。
(ふぁんぶっく8 はみ出たQ&Aコピーシテペッタンより私見でしたが、ふぁんぶっく9で確定)
第一王子は第二王子にグルトリスハイトが継承されたことに激昂。
第二王子を殺害してグルトリスハイトを自分の物にしようとしました。(①)

もちろん、殺害してもグルトリスハイトは得られなかった。
ここで魔術具グルトリスハイトは消失(地下書庫の奥へ戻る)。これが政変の始まりです。
★フェルディナンドが貴族院に入学する年齢の頃です。マインはまだ生まれていません。
2.第一王子が父親を殺害(②)
グルトリスハイトが見つからない!
グルトリスハイト消失によりしばらく小競り合いが続きましたが、やがて短気な第一王子がしびれを切らして「自分にグルトリスハイトを譲れ」と脅迫しながら父親を殺害しました。(②)
(ドラマCD9 アフレコレポート参照)

父親を殺してもグルトリスハイトは手に入らないのですが、失伝のせいで、大量に血を流すだけの無益な争いが続くことになりました。
3.第一王子 vs. 第三王子(第三王子が勝利)(③)
グルトリスハイトがないので次期ツェントが決まらない。
「其方が持っているんだろう!」と疑って襲い掛かった第一王子と、迎え撃つ第三王子との争いに。
この時は第三王子が勝利しました。(③)

4.残党が第三王子とその家族を暗殺(④)ー政変前半終了ー
当時の領地第一位、ベルケシュトックが後ろ盾の第一王子派は、プライドが高く謀(はかりごと)が好きで諦めが悪く執念深い(あくまで私見です)。
自分達が担ぎ上げた第一王子が敗北したことを認められず、残党が第三王子とその家族を毒殺。(④)
洗礼前で食事が別だった末娘エグランティーヌを除き、家族全員が犠牲になった上、同日の夜襲により離宮は戦場になりました。
(第四部Ⅶ(7)エピローグ)
残党は、第三王子がグルトリスハイトを隠し持っていると考えていたのです。
「知の領地」のはずなのに、やることは殺害一辺倒…😱
これらの惨劇を目撃したエグランティーヌは、大きな心の傷を抱えることになりました。

★第五王子だったトラオクヴァールは争いから距離を置いていました。
★アナスタージウスもエグランティーヌ同様、まだ洗礼前の幼子だった頃のことです。
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5.第四王子 vs. 第五王子(第五王子が勝利)ー政変後半開始ー(⑤)
これに激怒したのが娘と孫を殺されたクラッセンブルク。
唯一残った孫、エグランティーヌを保護し、報復に出ます。
第一王子派のベルケシュトック側は同母弟の第四王子を擁立し、クラッセンブルク側は乗り気でなかった第五王子を担ぎ出します。
ベルケシュトック陣営 vs. クラッセンブルク陣営による争いが続きました。
最終的に、ダンケルフェルガーの領主候補生マグダレーナが第五王子の押し掛け(押し倒し)女房となったため、中立だったダンケルフェルガーが味方に付いて、第五王子派が勝利しました。(⑤)
※マグダレーナが「長引く政争を終わらせるためにわたくしの想いくらい、利用できないでどうします?」と婚約を脅迫したのは、トラオクヴァールが貴族院で教師をしていた頃。
政変の真っ只中でも第五王子は教師を続けていられたんですね。
(SS置き場 アナスタージウス視点「奉納式の準備」)
★第四王子はまだ故人ではありませんが、敗北したため✕をつけました。
★時期としてはフェルディナンドが貴族院五年生くらいの頃? 婚約話があったけど流れた頃のことですね。
★マインが生まれてから赤ちゃんくらいの頃のことでしょうか。
6.第四王子派はあきらめない!残党が暗躍(⑥)
第四王子派の敗北により第五王子がツェント・トラオクヴァールとして即位。
戦後処理が始まり、粛清は一定範囲内に留めるはずでした。
少なくともトラオクヴァールは「第四王子と私は担ぎ出されただけだから…」と情状酌量を提案。
第四王子については白の塔に入れただけで、命は奪っていなかった。
しかし第一王子・第四王子派(≒ベルケシュトック)は姑息で執念深い。※私見です。
なんと、情をかけたことが仇となって、残党が新王トラオクヴァールの暗殺を試みます。(⑥)
今の王に大それた処罰はできまい、と高をくくった結果の行動でした。
(貴族院外伝 一年生 ソランジュ視点「閉架書庫と古い日誌」)
彼等第四王子派は、第五王子がいなくなれば第四王子を白の塔から出すしかないだろう、と考えたらしいです。
(煩雑になるので①~③は省略しました)
これって第三王子が殺された時と同じじゃないですか!
どうしても敗北を認められず、自分達を負かした敵を暗殺することで逆転しようとする執念はすごいですね。
こういう相手はやっかいですよね。情けをかけるとそこに付け込まれる。
たぶん、彼等は味方に犠牲がどれだけ出ようと構わない。
敵を徹底的に潰すまで絶対に諦めないのだから。
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7.ここまでやるか!やっぱり第四王子派に情けは無用だった(⑦)
もちろんクラッセンブルク陣営は怒り心頭。
情けは無用と第四王子を処刑することに決め、勝ち組領地による負け組粛清が始まりました。
それでもトラオクヴァールは「やり過ぎでは…」と過剰な粛清を止めようとしました。暗殺されかかったのに。
情けをかけると図に乗る連中です。
第四王子派は感謝するどころか、あろうことか新ツェントの生まれたばかりの娘を誘拐し、子を盾に譲位を迫りました(のち殺害)。(⑦)
(その時はまだ第四王子は処刑されていなかった)
さらにふぁんぶっく8によると、「第四王子派であってもその能力は必要だ」と考えて命だけは助けようとしたら、反乱を起こされたりしたとのこと。
往生際の悪さは他の追随を許さない。(私見です)
★フェルディナンドは既に神殿入りしている頃。マインはまだただのマイン。ちっちゃい。
8.徹底した粛清が行われる
もうここまで来るとさすがのトラオクヴァールも、厳しい粛清に同意せざるを得ませんでした。
クラッセンブルク主導で、アダルジーザの離宮を含む大粛清が行われます。
アウブ・ベルケシュトックやツェントの第一夫人(ベルケシュトック出身)について、処刑の記載は見つけられませんでしたが、死に至ったことは間違いないでしょう。
離宮関係のうち、ラオブルートの元婚約者でジェルヴァージオの妹、ヴァラマリーヌが処刑。
アウブ・ベルケシュトックであった父親の連座と思われます。
または、ふぁんぶっくによると魔力で親子確認ができるらしいので、先代ツェントの子を産んだ可能性のある花たちは全員処刑することにしたのかもしれません。
そして、たぶんまた王族の子供が生まれて王位争いに担ぎ出されることを恐れたのでしょう、アダルジーザの離宮は閉鎖されました。
王の印であるグルトリスハイトがないのだから、トラオクヴァールの王位は非常にもろいものなのです。
またふぁんぶっく9によると、貴族院の教師経験があるトラオクヴァールは、この離宮の在り方が許容できなかったとのことです。
再開にも断固として反対していましたよね。
「アダルジーザの離宮」については、こちらの深掘り記事をご覧ください!
なお、ここには出ていませんが、アウブ・アーレンスバッハの第二夫人(アウブ・ベルケシュトックの妹)、ボニファティウスの妹2人も処刑されています😱。
(ベルケシュトックの上級貴族に嫁いだ妹と、ベルケシュトックに与したザウスガースの領主一族に嫁いだ妹がいました)
さらにベルケシュトックに与(くみ)したフレーベルタークでも、アウブ夫妻と次期アウブ夫妻が処刑されていましたね…
★先代ツェントの第一夫人と第三夫人がどの時点でどのように亡くなったのかは不明。
(最初に紹介したコミックス第四部Ⅵ(6)「音楽の先生とのお茶会」の家系図を参考にしています)
そして第五部Ⅹ(10)へ
1~8までの血みどろの政変を経て、このような家系図に至りました。
(冒頭のものより詳細にしてあります。横長なので見づらくて申し訳ありません)
第一王子・第二王子・第四王子に妻子がいたのかは不明です。
第二王子の妻子は最初の第一王子の襲撃の時に殺害されたのかも。
また、第一王子と第四王子の妻子は粛清対象でしょうね。
目次へ
王族と元王族 「ハンネローレの貴族院五年生」時点
最新の家系図は、王族と元王族になっています。
血縁を重視した家系図なので、ツェントよりブルーメフェルトの方が上位のようになっていますが、見逃してください。
中央のマントは白になったのですが、今回の表紙にも口絵にもエグランティーヌ様が出なかったので見られなかった。
2巻には出るかなあ。白いマントを着けたエグ様を見てみたいです、よね?
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