ペニー・ジョーダンらしい傲慢ヒーロー。いわゆる誤解ものだけどヒロインが誤解されていることにずっと気づかないという…ヒーローの平謝りがちょっとかわいそうかも。
<読み進む前に>
- 一部ネタバレあり。
- あらすじは筆者が作成したものです。
- 感想・おススメ度はあくまで筆者の個人的な印象に基づいています。
おススメ度
評価 :★★★★(結構お気に入り!)文庫の方の評価です。コミックスの方も好きです。
ホット度:ないわけではないです。でも昔の作品だからなあ・・・
あらすじと感想
※超ネタバレあり!ご注意ください!
あらすじ
スザンナは元の職場で、相手が既婚者と知らずに恋をして、きっぱりと別れたものの自分の愚かさが許せず、ずっと罪悪感を抱いている。
ロンドンに出て独り立ちしてからは充実した毎日を送っていたが、親身になって面倒を見てくれた上司リチャードが職場を離れ、新しい上司ハザード・メインが来ることになった。
ハザードは、なぜか初めて会った時から敵意を向けてくるので、スザンナはおびえてしまう。
しかしその反面、彼はスザンナに抵抗できない魅力を感じているようで、男性経験の少ない彼女は混乱するのだが・・・
感想
ヒーローがトンデモの思い込み野郎だったことと、ヒロインが既婚者との恋愛歴に罪悪感を抱いていたため事態が悪化するというお話。
時代を感じる作品ですが、結構おもしろかったです。
でも登場人物が多い上、リチャードが終始ウザかった。
善人キャラで、ヒロインが盲目的に慕っているだけになおさらうっとうしいというか・・・天然すぎでは?
「...覚えておくんだよ、スザンナ。いいかげんにプライドを捨てないと、心の通うつき合いができなくなるぞ」
ヒロインがヒーローを拒絶していたのは、プライドや意地とはちょっと違うと思うんだけどなー。万事こういった感じなのでかなりうっとうしい。
それはさておき、1980年代後半と言えば、同棲や婚前交渉などはもはや珍しくなく(善し悪しは別として)、結婚を前提としないセックスも、目くじらを立てられなくなっていたかと思います。
そんな中で、ヒロインはバージンのまま24歳になったようです。
既婚者であることを隠していた最低男のデヴィッドとは、関係が深まる前に別れることができてラッキーでしたが、スザンナはそれ以来、自分を守ることに一生懸命。
純粋なので、ずっと罪悪感も抱き続けてきました。
そんな彼女が、たまたま出席したパーティ-でヒーローと遭遇。たまたま、予定とは違うセクシーなドレスを着て、たまたま、涙の跡を隠すためにやや濃いめの化粧をしていた。
トンデモ思い込み野郎のヒーローは、そんな外見もあって、ヒロインが友人の夫と不倫関係にあると決めつけ、先入観ですべてを進めようとするからさあ大変。
否定すれば良いものを、ヒロインは、ヒーローの言う「不倫」というのは自分の過去の関係のことだと思っているから、何も言えない。
ヒロインは臆病なところはあるけど、決してドアマットではないです。
しかし男女関係というものをよく知らないので、どんどん自分を追い詰めていってしまう。
一方ヒーローは、あまりにもヒロインに惹かれすぎて、当初の目的とは違う方向に進んで…("゚д゚)ポカーン
この思い込みのきっかけがあまりにもアホらしいのですが、最後、反省したヒーローがヒロインを追いかけていって、子犬のように許しを請う姿は良かった。
ああ、うっとうしいリチャードがいなければ…いや、リチャードがいなければそもそもこのストーリー成り立たないし。
コミックス版もあります。なぜか評価低いですが、私は結構おもしろいと思ったな。
原作の雰囲気にとても近い気がする。
くれぐれも、30年以上も前の作品だということを忘れずにお読みください。
基本情報
自分の情報整理のための覚書ですが、お役に立てば幸いです。
原題・出版年等
原題:Special Treatment(まんまですね!)
著者:ペニー・ジョーダン Penny Jordan
訳者:小林町子
初版:1988年(日本 不明)
舞台:英国、ロンドン
(覚書)
購入形態 :電子書籍
購入サイト:ebookjapan
登場人物
ヒロイン:スザンナ・ハーグリーヴス(雑誌編集者、24歳)
ヒーロー:ハザード・メイン(新編集長、34歳、アメリカ育ち)
その他 :エミリー(スザンナの大伯母)、デヴィッド(スザンナの元彼)、リチャード(スザンナの元上司)
作品を味わう (^^♪
イギリスの定番みやげ。チョコチップ味もなかなかです。