ちょっとヒーローの線が細いですが、くればやし月子さんのコミカライズはけっこうハマっていると思う。
弟のような里子仲間を心配しながら酷い里親のもとを脱走したヒロインが、必死に生き延びようとしているうちに雇い主に恋をしてしまうお話。
<読み進む前に>
- 一部ネタバレあり。
- あらすじは筆者が作成したものです。
- 感想・おススメ度はあくまで筆者の個人的な印象に基づいています。
おススメ度
評価 :★★★★(結構お気に入り)←書籍版。コミックスは立ち読みのみなので未評価。
ホット度:あります。でもセクシー度は低いかな・・・
あらすじと感想
※超ネタバレあり!ご注意ください!
あらすじ
計算高い里親に虐待されていたヒロインは、頼りにしていた教師に裏切られ、希望していたラテン語ではなく、整備士の勉強をすることになった。
その結果、自分の性格とはまるで合わないものの、優秀な整備士としての技術と、クラシックカーについての知識を身に着けた。
16歳になった彼女は、何度目かの脱走を試みて、ついに成功する。
その後いろいろ苦労しながらも、里子仲間を脱走させ、幸運にも、個人所有のクラシックカーの整備の仕事につくことになる。
しかしそこで男の子と間違われたことから、ちょっぴりややこしいことに。
女性としての幸せを諦めていたヒロインは、幸せになれるのか。
有名人目当てで近づいてくるトンデモ女たちに辟易していたヒーローは、
男装して自分を偽っていたヒロインにかなりきつく当たるが、
次第に彼女に惹かれるようになったことと、整備士としての腕の良さを知り、存在を認めるようになる。
しかし相手は19歳!冷たいシャワー的なお約束の悩みがあるものの、結構積極的にアプローチするところが矛盾のかたまり。
一方ヒロインは、信用できる人間にあまり出会えなかったという不幸がある上、弟のような里子仲間の環境が心配でしょうがないので、
ヒーローに愛されても、なかなか幸せに浸れない。
どうすれば、みんな幸せになれるのか…
感想
結構いい話なんだけど、ちょっと散漫としていて残念。
ライバル女のイザベルはいないほうがすっきりと話が進んだんじゃないかなー。
(いない方がいいと思ったので登場人物に入れていない)
ヒーローとヒロインの魅力はまあまあといったところだけど、もっと胸が切なくなるような感じが欲しい。
出会いの場面はヒロインの純粋な部分を強調していたのだから、それをもっと頻繁に出した方が魅力が増したと思います。
あれ以降は、ヒロインは徹底して大人の女性でした。
それにけっこう車好きで運転もうまい。整備士、向いてるんじゃないの?
そのほか、登場人物も多過ぎるし、すべてが中途半端な印象なのが残念。
でも時々読み返しているので、結構好きなんだと思います(^^;。
なお、コミックス版は立ち読みだけですが、だいぶ改変してあります。
「独学で」とは! ヒロイン、ちゃんと学校で整備士のクラスを取ってるよ。資格がないだけで。
それに、ヒーローの感情があっさりしすぎている気がしました。もっと年の差に悶々としようよ。
でもセクシー度ゼロ(とりあえず最初は)で純粋な感じのするヒロインを描くと、くればやし月子さんはとっても合っているのよね~
基本情報
自分の情報整理のための覚書ですが、お役に立てば幸いです。
原題・出版年等
原題:The Cinderella Factor
著者:ソフィー・ウェストン Sophie Weston
訳者:翔野祐梨
初版:2006年(日本2007年)
舞台:フランス
(覚書)
購入形態 :電子書籍
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紙書籍も購入できるのが嬉しい。
登場人物
ヒロイン:ジョアンヌ(ジョー)・アーモンド(車の整備士。19歳。)
ヒーロー:パトリック・バーンズ(ジャーナリスト。34歳。紛争の取材中に怪我をして療養中。)
その他 :マーク・セルドン(ジョーと一緒に育った里子)、キャロル・グレイ(ジョーとマークの里親)、ブライアン・グレイ(キャロルの夫)、クリスピン・テイラー・ハロッド(パトリックの異父弟)
(参考) ブガッティってどんな車?
ヒロインお気に入りの車、ブガッティ。
あまり詳しい情報がなかったのですが、クラシックカーで、幌を畳むと書いてあるので、こんなのでしょうか。
模型好きの心をちょっと刺激するけど高いな…