外見が母親そっくりで男性を惹きつけ過ぎるヒロインが、叔母やヒーローに虐げられながらも自分の世界を築いていくお話。
<読み進む前に>
- 一部ネタバレあり。
- あらすじは筆者が作成したものです。
- 感想・おススメ度はあくまで筆者の個人的な印象に基づいています。
おススメ度
評価 :★★★★+(かなりお気に入り!)
ホット度:ほんのり。
あらすじと感想
※超ネタバレあり!ご注意ください!
あらすじ
赤毛で魅力的だった母親を幼い頃に亡くしたロビンは、姉への嫉妬心で心を頑なにした叔母に育てられた。
自分の容貌が母親そっくりで、同じように男性を惹きつけるので、
叔母にはことあるごとにイヤミを言われるが、
持ち前の気の強さと前向きな気性、そして叔父の優しさに救われていた。
しかしそんな彼女も、誕生日にまで母親の不始末をこぼす叔母のしうちに耐えかねて、
ついに家を飛び出してしまう。
職探しをする彼女の目にとまったのが、老婦人の話し相手募集広告だった。
しかし面接に行ってみると、そこには、かつて彼女をトラブルメーカーと決めつけて、
初めての職場から追い出した男が座っていた。
またしても追い出されるところだったが、たまたま話し相手を募集している老婦人がロビンの知り合いだったので、
結局雇ってもらえることに。
彼女は懸命に話し相手兼運転手を務めるが、マークの偏見は正されず、彼女を苦しめる。
感想
まるで家出娘のように書かれているけど、ヒロインは20歳なので、家を出てもおかしくはない。だから家出というのは当たらないと思う。
自立して当然では?
・・・少なくとも1980年代はそうでしたが、この原作の書かれた1990年代となると、20代前半は実家にいるのが当たり前なの?
まあ、仕事も決まっていないのに、家を飛び出すのは、やっぱり家出といえるのかも。
それはさておき、大好きな荻丸雅子さんなので、やっぱり面白いです。
ひとつひとつの表情に意味があって、せりふや描写がなくても感情の変化がわかります。
コミックスはこうでなくちゃ。
ヒロインは赤毛の女性そのままの激しい気性。
優しくて前向きで気丈ですが、若さからくる反抗心から、わざと派手な装いをしてみたりします。
ヒーローは派手好きな彼女に惹かれている自分を恥じているらしく、
厳しくあたってヒロインを傷つけてしまいます。ま、定番ですね。
強気にふるまうヒロインですが、育ちからくるもろさを内に秘めています。
でも簡単に誘惑に乗ったり、イジメに屈しないところがとても魅力的。
若いので腰が軽く、行動的なのも良い。運動得意そう。かなり無鉄砲ですが…
最後はヒーローがヒロインに平謝りしてプロポーズ。
原作未読なので、こんなスッキリした話なのか不明ですが、
ヒロインに惹かれていく(というか、たぶん一目惚れ)ヒーローの表情とか、告白シーンとか、とっても良かったです。
結婚してもヒロインに振り回されるだろうけど、きっと幸せでしょう。
五つ星にならなかったのは、なんというか、原作の中身が薄かったから。
感動するにはちょっと…
荻丸雅子さんでなければ、もっとつまらない話になっていたのではないかなーと思いました。
※この話を読んで、「秘密の妻」(リン・グレアム)を思い出しました。
あれは、やはり偏見に凝り固まったヒーローに、激しく反抗するヒロインで、
しょっちゅう窓とかから逃げ出していた。やっぱりヒロインは20歳くらいだったと思う。
あまり好きじゃなかったのよね。ちょっぴり点が辛くなったのはそのせいなのか?
(なお、コミックス版は良かったです)
※最近、ハーレクインのコミックスがサブタイトルをつけるようになりました。
とても安っぽくなりましたが(エロマンガみたい)、似たり寄ったりのタイトルが並ぶハーレなので、内容を思い出すためには助かります。
基本情報
自分の情報整理のための覚書ですが、お役に立てば幸いです。
原題・出版年等
原題:Living with Marc
著者:ジェイン・ドネリー Jane Donnelly(原作未読です)
コミックス版著者:荻丸雅子
初版:原作1996年(日本1998年) コミックス版2019年
舞台:英国中部の町
(覚書)
購入形態 :電子書籍
購入サイト:ebookjapan
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登場人物
ヒロイン:ロビン・ジョンソン(求職中、20歳)
ヒーロー:マーク・ハモンド(弁護士、年齢不明)
その他 :メイベル(マークの大叔母)、ドミニク(マークの弟)、ヘレン&エディ(ロビンの叔母夫婦)
(こちらもどうぞ)「三度目のキスは…」荻丸雅子作画のおススメ作品
★作画といっても、ハーレクインは結構アレンジが許されているらしいので、もはや別物だったりしますが、
こちらの作品は、原作も良かったですよ!