コージーなロマンス、コージーなミステリ

お気に入りのラノベやロマンス、ミステリなどの小説やコミックスについてレビューしています。

※ 当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

翡翠色の情熱 ヘレン・ビアンチン


元夫にひどいストーカー被害を受けているヒロインが、ヒーローの子供の世話をする見返りに身辺の保護を受けることに。ヒーローは包容力があり、ヒロインは冷静で自立している。もっと早く対決すればよかったね。


<読み進む前に>

  • 一部ネタバレあり。
  • あらすじは筆者が作成したものです。
  • 感想・おススメ度はあくまで筆者の個人的な印象に基づいています。


(広告スペース)


おススメ度


評価  :★★★★(原作。コミックスは★★★)

ホット度:たっぷりあり

あらすじと感想


※超ネタバレあり!ご注意ください!

あらすじ


腹黒い女にはめられて結婚に至った経験のあるマノロ。

自分の娘を愛しているが、なぜかナニーが居つかず困っている(これはお約束)。


人気テレビリポーターのアリアンは、華やかな外面とは裏腹に、異常性格者の元夫からのストーカー行為に悩まされている。

防御と精神の鍛練のために武道を習得したほどだ。

愛情深い性格で、仕事でマノロの自宅を訪問中に、やむにやまれず赤ちゃんの面倒を見てしまったことから、マノロに頼まれて短期間クリスティーナの世話をすることに。

最終的に便宜結婚を申し込まれる。これは双方にとってウィンウィンの契約だった。

その後、ふたりの関係は順調に進み、マノロのストーカー(としか思えない)というお邪魔虫も登場するものの、
前夫ロジャーの恐ろしさにはおよびもつかないので、ヒロインは見事に立ち向かって勝利。

最後にはろくでなし前夫ロジャーすら、文字通り組み伏せてしまう。

あれ?ヒーローいらなかったんじゃ?

 



感想 


特にこれといった内容はなかったのですが、結構おもしろかった。

登場人物少ないし、コミック向きじゃないかな。

…と思ってコミックス版を読んだけど、作品の雰囲気と全く合っていなくて失望しました。

上杉可南子さんのヒロインはたいがいそうですが、ちょっと抜けていて見た目も子供っぽい。

原作のヒロインは大人で、セクシーで、マスコミの仕事で成功しているタフな女性。

上杉さんの手では、ヒロインの魅力がまったく描き切れていません。

それにいろいろなエピソードがカットされていて、すごく物足りなかった。


原作の方は、普通のハーレクインです。

いたるところに化学反応的描写が出てくるのでちょっとわずらわしいですが、
割と早いうちに結婚が成立し、それからはヒロインがその化学的衝動に素直に従うのでよかったです。

私は、置かれた状況がやや理不尽でも、運命にあらがわず、むしろそれを最大限に利用する潔いヒロインが好物なので。

それにバージンでもないので、初夜のベッドに入る際にも大騒ぎしなかったし。

いえ、好奇心たっぷりのバージンは好物なのですが、大騒ぎして無駄にページを使うヒロインは、ほんっと勘弁してほしいので。


ヒーローは傲慢でも残酷でもなくて、しっかりヒロインを守ってくれるよき夫で、よき父親。

ヒロインは現実的な性格ですが、ヒーローの愛情には気付かず。

最初の契約にこだわっているので、危機を知らされなかったヒーローはちょっとかわいそうでした。

結局ヒロインがひとりで極悪ストーカーを退治してしまうという…


ライバル女の存在は、はっきり言ってウザい。

彼女のストーカー度はヒロインの元夫に匹敵するほど。

女優という仕事を持っているのに、とにかくヒーローとヒロインのスケジュールをしっかり把握していて、どこにでも現れることに驚愕。

結婚前はヒーローにつきまとい、結婚後は両方につきまとうという精力家ぶりで、時間のやりくりの見事さに頭が下がります(!)。

もしかするとヒロインの元夫と情報交換をしていたのかもしれない…

ヒーローがはっきり拒絶すればなんとかなったんだろうけど、
マノロは気の強い妻がストーカー女(名前忘れた)を撃退するさまを楽しみたかったのかも。


蛇足:
それにしても、オーストラリアのナニー派遣会社って本当にこんな無能な子守しかいないのだろうか。

少なくとも、子供好きのナニーが1人くらいいてもいいんじゃないの?

特別手のかかる赤ちゃんとも思えなかったしなー、給料もものすごーくいいだろうし、なんで居つかないのか不思議です。

それを言っちゃこのストーリー成立しないけどね!



基本情報


自分の情報整理のための覚書ですが、お役に立てば幸いです。

原題・出版年等


原題:The Spaniard's Baby Bargain

著者:ヘレン・ビアンチン Helen Bianchin

訳者:萩原ちさと

舞台:オーストラリア、シドニー

初版年:2004年(日本2007年)


(覚書)

購入形態:電子書籍

購入サイト:honto



登場人物


ヒロイン:アリアン・シレスト(テレビリポーター、20代前半?)

ヒーロー:マノロ・デル・グアルド(30代後半の大富豪だが、赤ちゃんのおむつを替えるのは得意。スペイン系で、ニューヨーク育ち。)

その他:クリスティーナ(マノロの娘、6か月)、サントス(マノロの腹心の部下。元料理人で子守もできる、頼れる男)、バレンティーナ・バケス(女優、マノロに狙いを定めている)、ロジャー・エンライト(アリアンの元夫)



ベジマイトを食べてみよう(オージーの食べ物に挑戦!)


オーストラリアは縁があって何度か行きましたが、ベジマイトにはなかなか挑戦してみる気になれず。

でも実際に食べてみたら、結構おいしかった。珍味です!

こんがり焼いたトーストとか、クラッカーに塗って食べるといいかもです。

いずれにしても塗るのはちょっぴり。
かなり塩辛いので、淡白な野菜(キュウリとか)や、アボカドと一緒に食べるといいのかもしれません。