コージーなロマンス、コージーなミステリ

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小さな約束 シャロン・サラ (ウェディング・ストーリー・中編3作セットより)


碧ゆかこさんがコミック化担当ですね。ヒーローが原作より(性格も顔も)いい男に!でも短くて残念。


<読み進む前に>

  • 一部ネタバレあり。
  • あらすじは筆者が作成したものです。
  • 感想・おススメ度はあくまで筆者の個人的な印象に基づいています。



おススメ度


評価  :★★★★(おまけ)

ホット度:そこそこあり(中編だし、ヒロイン、ずっと意識不明ですから)

あらすじと感想


※超ネタバレあり!ご注意ください!

あらすじ


同棲していたふたりは、ヒーロー・サム側の一方的な思い込みが原因で喧嘩別れする。

怒って出て行ったサムが2週間待っても帰宅しなかったので、
ヒロイン・リビーは悲しみの中、つらい思い出の残るふたりの住まいを去った。


やがて妊娠が発覚。


頼る相手のいない彼女は、移住したアゼリアの町の住民の助けを借りながら、
シングルマザーとして息子サミーを育てる。


しかし息子の8歳の誕生日に、リビーは交通事故に遭い、意識不明に。

自分の将来が不安になったサミーは友人に相談し、動画サイトYouTubeを使って父親を探し始める。



感想 


シャロン・サラのロマンスは、設定が非常に深刻だったり濃い物が多い上、脇役が多いため、
中編では人物の魅力を描ききれないといつも感じます。

今回も、昏睡状態のためあまり登場しない(!)ヒロインはともかく、ヒーローの魅力が今一つでした。

いつもは献身愛に満ちた頼りになるヒーローで、絶対惚れてしまうのに!


それに本作品は、主役2人より、子どもたちと隣人ワイアット家の祖母がとても魅力的に描かれているので、どうしても重心がそちらに傾いてしまいます。

ロマンス部分はといえば、ヒーローが愚かな行動を謝罪して、
ヒロインはなかなか納得しないものの、その後の行動に免じて許すという、特にイベントもない仲直り。

ロマンスと言えるの? それに、これがウェディング・ストーリーなの?



それと、ヒーローの余計なひと言がロマンスの印象を悪くしています。

ヒロインに謝罪する際、ヒーローはなぜかヒロインが逃げたと責めます。

なんで非難できるの?(怒)

一方的に誤解し、ひどいことを言って出て行って2週間も放っておいたら、若い女の子はあきらめちゃうでしょう。

リビーも妊娠がわかっていたら、もう少し待つとか、ヒーローの母親に相談するという手もあっただろうけど、
家を出た時にはまだわかっていなかったという設定だから、戻らなくても無理もないような。

それともクリスチャン的には、女は誤解されて罵倒されても我慢して、男が戻るのを待っているべきなんでしょうか?

わたしには「逃げた」と非難されるべき理由が、どうしても理解できませんでした。

 

本作品は、そんなヒーローの小物的な雰囲気が気になった。

シャロン・サラの作品でヒーローに惚れられないなんて、残念すぎる。


あれ?どこが良かったのか全然書いてない?

 
えーと、自分に息子がいることを知ったヒーローがいろいろ悩んだり、頑張って父親と夫になろうとするところが良かったかな。

かなり努力してました。

一方的な思い込みで怒って出て行ってから正気に返り、すごすご戻ったらヒロインが不在、
連絡も取れなくなっていたことに愕然として、その後ヒロインの居場所を1年間必死に探していたらしいし。

あのひとことさえなければ、もっと印象が良かったのに、惜しい!

(ひとことといっても、1回ではなく、2回もあったけどね、責めるシーン)。

どこまでも残念な男だった。


コミックスの方は、もっといい感じに描かれているようでしたよ!


というわけでなんだか物足りなかっけど、子供たちは最高だったので★四つ。

 

※なお、「ウェディング・ストーリー、中編3作セット」の中の1作らしいですが、電子版なので単体で買えました(安い)。

電子版はこういうところがイイね!



基本情報


自分の情報整理のための覚書ですが、お役に立てば幸いです。

原題・出版年等


原題:THE PROMISE

著者:シャロン・サラ Sharon Sala

訳者:平江まゆみ

初版:2009年(日本2010年)

舞台:米国、テネシー州アゼリア


(覚書)

購入形態:電子書籍

購入サイト:honto


※hontoはアプリが安定していること、シリーズものや続きものを勝手にまとめてくれることが便利で気に入っています。



登場人物


ヒロイン:リバティ・ファラディ(愛称リビー、フラワーデザイナー、28歳)

ヒーロー:サミュエル・ホルト(愛称サム、石油会社のトラブルシューター、32歳)

息子  :サミー・ファラディ(8歳)

その他:ケイト・ワイアット(隣人、サミーの友達の祖母)、ピート・ワイアット(ケイトの孫。サミーの友達)、 チャーリー・ワイアット(ケイトの孫。ピートの兄)



(こちらもどうぞ)「トリプルS牧場の娘たち」三部作 シャロン・サラ


※このシリーズ名は、私が勝手につけました。


★三姉妹が養父の死後、自分の過去を探す旅で、それぞれ恐ろしい真実を知る話です。

サスペンスとロマンスがしっかり絡んでいて、どれもおすすめ。


次女マリアのお話:

三女サヴァンナのお話:

微笑むまでそばにいて (mirabooks)

微笑むまでそばにいて (mirabooks)

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なぜか長女:ホリーの話だけは、電子版がありません。一番好きなのに。

一応英語版の電子版を貼り付けておきます。英語版のシリーズ名は「The Searchers」というらしいですね。